
(写真)ラドン(放射性物質,気体)の排出装置
― アメリカの住宅におけるラドン排出装置と家庭用計測器 ―
ラドン排出装置
アメリカの住宅では、放射性の重い気体であるラドン(Radon)が発生することがあります。
ラドンは空気より重いため、地下室や建物の基礎部分に滞留しやすいという特徴があります。
そのため、ラドン濃度が高くなりやすい住宅では、地下からラドンを屋外へ排出するための専用ファン(ラドン排出装置)が設置されている場合があります。
写真は、実際に住宅に設置されているラドン排出装置です。


ラドンは、家の基礎の下に存在するウランが自然崩壊(放射性崩壊)する過程で生成される放射性物質です。
このラドンを呼吸によって肺に取り込むことで、肺がんのリスクが高まる可能性があると考えられています。
そのため、地下室のある住宅を購入する際には、地下室でラドン濃度の測定(ラドンテスト)を行うことが一般的です。
ラドン計測器
家庭用のラドン計測器を使用すると、
- 短期的(現在)のラドン濃度
- 長期平均のラドン濃度
を把握することができます。
写真は、地下のホームオフィスに設置しているラドン計測器です。
これまでの測定では、2.00 pCi/L を超えたことはなく、
ラドン濃度が上昇した場合は「要換気」の目安としています。

なぜラドンは危険なのか
下の図は、ウランの放射性崩壊に起因するラドン生成の流れを示したものです
Radioactive Decay, EPA)。

ラドンと放射性崩壊
ウランから始まる放射性崩壊の過程の一つとして生成されるラドン222は、
気体であるため住宅内の空気中に存在でき、
さらに比較的重い元素であるため、低い位置に滞留しやすい性質があります。
問題となる健康影響は、ラドンそのものだけでなく、
ラドンが体内に取り込まれた後に、ポロニウムや放射性鉛などへとさらに放射性崩壊し、
その過程で放出されるα線(ヘリウム4原子核:陽子2個+中性子2個、正電荷)による
体内での内部被ばくです。
ラドン計測器の経年変化
上で紹介したラドン計測器は、約3年半で寿命を迎えました。
Err 550:完全に応答しない
Err 518:起動しようとして失敗する
このセンサーは、ラドン崩壊で発生したα線を直接半導体で検出する「自己被ばく型センサー」です。
つまり、「測定すればするほど、センサー自身が放射線ダメージを受ける」構造であり、
経年劣化による故障はある程度避けられないものだと考えています。
使用していたラドン計測器
(アマゾン ジャパン) ラドンガス検知器 国際バージョン (Bq/m)
AirThings製 Corentium Home
(Amazon US) Airthings ラドン計測器
Airthings Corentium Home Radon Detector
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